韓国のドラマで、「トッケビ ~君がくれた愛しい日々~」というのがあるのをご存じですか?
俳優のコン・ユとキム・ゴウンの演じるラブストーリーなのですが、
大昔の高麗で活躍したキム・シンという武臣が、
「神」と民から崇められるほどの活躍に
王の嫉妬をかい、自害を命ぜられます。
その時に、自分の剣を心臓に突き刺すのを、当時最も信頼していた家臣にゆだね、
そのすぐ後に、その家臣も命を落とします。
例え、国を守るため。生きることに必死であったとはいえ、
戦場で幾千もの命を殺めた罪を
本当の神は、シンを蘇らせ、生き続けることで大切な人たちを見送り続け
自分が奪った命の一つ一つの尊さを思い知らせるという罰によって償わせます。
その罰を終え、無に帰するには「トッケビの花嫁」として生まれてきた女性の手で
その剣を抜いてもらうしか方法はありません。
ここでは、物語の大半であるラブストーリーは割愛しますが、
興味があれば見てみてください。よい物語です。
900年以上の間、生き続けたキム・シンは出会いと別れを繰り返しながら
数名の生まれ変わった大切な人や、憎むべき人物に再開するのですが、
もちろん彼らは昔の記憶を持っていません。
長い長いシンのトッケビとしての人生の中で、
彼は現在財閥を築きあげ、その会長としての肩書を持っています。
自分の会社の中途採用の面接会場で、
その自分の命を任せた最も信頼の厚かった家臣の生まれ変わりに出会います。
くたびれた顔に、緊張と切羽詰まった空気を発してその家臣は名前を呼ばれ、
面接に向かいます。
前置きが長かったですが、
ここからが本題なんです。
勿論彼は会長の意によって採用が決まります。
貧乏な家族の前で、合格の電話を受けた彼は、
娘と二人目を身ごもった妻と一緒にその喜びを表現します。
その後。
会長の意を受け、社長自ら彼に会いにゆき
立派な社宅と社用の高級車を与えます。
当の本人は不思議がり、
(そりゃぁそうですよね!
いきなりそんな待遇を受ける理由がどこにも見つからないのですから。)
「何故私に、こんなにまで良くしてくださるのですか?」
と社長に問います。
社長は
「成績が優秀だったから。」とこたえます。
そして、「あなたは前世でこの国を救ったからです。」と。
役者の表現力の良さも相まって、
そこで家臣であった彼の視線が、「個」から「国」に代わっていくのが伝わってきたのです。
かれは、あの一瞬で、自分や自分の家族のことで精いっぱいだった人間から、
広く大きい視点を取り戻したんですね。
これは皆さん同じだと思います。
自分の視点や、心の開き具合が変われば、
人は一瞬で自分の見る世界を変えることができるのです。
でも、まずは自分の足元を整える。これは変わりません。
彼も自分や自分の家族のことで必死でした。
いろいろ不安だったことでしょう。
14話あたりだったんじゃないかな。
観たことがない方は、全体的に面白いドラマでしたので、
脚本が良い。是非見てみてください。
こういう大切な心の在り方。
気学では大切にします。
関係ないようでとっても気学を通して僕が伝えたいことだな。
と思いました。