演技レッスンを受けた経験のある方なら
一度はこんなことを講師や先輩に言われた事があるかもしれません。
「演技に正解は無いからね」
これには私も同感で、自由に自分の感性でなにかを表現する場合
そこに絶対的な「正解」は無いと思います。(心地良いポイント、はあると思いますが)
ただ、私は正解は無くとも「不正解」はあると考えています。
文章を例に挙げてみましょう。
表現には自由があるので、楽しい物語を書こうが、悲しい物語を書こうが良いのです。短い文章でも長い文章でも、それが読者に正しく伝われば、全部正解だと思います。
「本日は晴天。私の気分は朝から天にものぼるようだ。」
「今日は朝から太陽がギラギラ輝いて、カーテン越しに庭の木の影を強く落としていた。私は二日酔いの頭を抱え…」
上記のように、内容や長さ、感性は自由。ですがもし、こうだったらどうでしょう?
「太ギラ庭の私は、頭がカーテン。落としていた影に朝は抱え」
伝えるためのルール(この例なら日本語文の書き方)が守られていないため、伝わらないのです。そして伝わらなければ、それは「不正解」と言って良いのではないでしょうか。
演技も同じで、「めちゃくちゃに何をやっても全部正解!」という訳ではありません。そこにはルールがあって、それをふまえないと「不正解」の演技になってしまいます。
では、どこまでが正解の演技で、どこからが不正解の演技なのでしょうか?
その見極めには、演者自身の感性と、少しの勉強(読解力、社会的経験など)が必要になってきます。
詳しくはレッスン課題の中でお伝えしていければと思います。